つながるコラム「絆」 vol.24 雲南市掛合町・みどりちゃん

雲南地区本部

家族みんなが笑顔になる、水耕野菜

雲南市掛合町・みどりちゃん

雲南地区本部 
(有)だんだんファーム掛合 香川昇司さん

島根県東部、国道54号線を広島方面に進んだ山あいに位置する雲南市掛合町。故・竹下登元内閣総理大臣の出身地として知られている町です。その掛合町を含む雲南地区では複数の農家で「みどりちゃん」という統一したブランドの野菜を盛んに栽培しています。そのうち、みどりちゃんブランドの全出荷量の約半分を占める、だんだんファーム掛合。 さっそく、代表取締役の香川昇司さんを取材させてもらいました。

だんだんファーム掛合は地元の経営者6人と賛同者13人で平成14年に設立、大型の水耕栽培事業をはじめました。 香川さん「長年、町で仕事をさせていただいた感謝の気持ちに加え、もっと町を元気にしようと取り組む決意しました」とはじめたきっかけを語ってくださいました。 現在は20〜30代の社員5人、パート10数人で水耕栽培による野菜を生産。ハウス18棟を建設し年間で細ネギ53t、ミニセロリ6t、サラダホウレン草51t、サラダ水菜32t前後出荷しています。

高品質・安全の証 みどりちゃんブランド

みどりちゃんのブランド名が付く野菜は生産農家全員が統一した栽培マニュアルを持ち品質の良い製品を安定供給するため、産地全体で安全性・品質向上を推進しています。
香川さん「事業をはじめた当初、品質や安全に懸念が指摘された産地が消滅したのを目の当たりにしました。その産地では全く関係ない野菜までも風評被害にあって生産を中止したのをみて、事業をはじめるからには、とにかく品質と安全だけは徹底してくことにしました」と強いこだわりが。欧米などで国際基準になっている適正農業規範(GAP)に沿って、グループ全体で日本版のJGAPの団体認証を受けたのち、平成23年に島根県知事が認定する「美味しまね認証」を取得。128項目にわたる安全や品質等の基準をクリアして消費者が安心して購入できる取り組みを積極的に行っています。

香川さん「太陽熱を利用した温水による殺菌消毒など、でできるだけ農薬を使用しない(栽培中は無農薬の野菜も)ことや手洗い、ハウス内の清掃など徹底して行って安全な野菜づくりに励んでいます」と野菜づくりに情熱を注ぐ香川さんの想いがひしひしと伝わってきます。 とことんこだわったその野菜たち。肝心の味はどうですか?


クセなく気軽に 生のままでも食べられる!

だんだんファームではおもに細ネギ、ミニセロリ、サラダホウレン草、サラダ水菜の4種類の野菜を栽培。ハウスに行くと、そこはまさに緑のじゅうたんが敷き詰められているかのよう。
香川さん「水耕栽培は土耕に比べて成長速度が1・5倍程度速いとされています。温度や水温など細心に管理して、ネギとミニセロリは1年に7回程度、サラダホウレン草とサラダ菜は17〜19回繰り返し生産しています」と、1年を通して継続して出荷。



取材した当日、香川さんが発砲スチロールの栽培パネルから野菜を抜き取ってくださり、食べさせていただくことに。 ミニセロリはシャキシャキとした食感と香味が穏やかで、ホウレン草も生のままかじるとホウレン草特有の苦味も少なく一瞬甘く感じるほどの食べ易さ。細ネギは土耕栽培の細ネギよりも辛味がまろやかで手巻き寿司の具としても食べられます。食べた印象はどの野菜もとても柔らかく、何といってもクセがなく、水耕栽培の野菜、想像以上に美味しいです! 香川さん「5月の山菜の新芽に近い感じでしょうか。サラダはもちろん、野菜しゃぶしゃぶや蒸し鍋などに入れて食べても美味しいです」と水耕栽培の柔らかくてクセのない野菜は、色々な料理に使え、おじいちゃんおばあちゃんから小さな子供まで家族みんなで食べられる魅力的な野菜であることを痛感しました。


人を幸せにする野菜づくり、これからも

みどりちゃんブランドの野菜は島根県内のほか山陽や関西方面の市場に出荷しており、 香川さん「みどりちゃんという名前が付いた野菜を見かけたら、ぜひ一度食べてみてください」と言われる通り、実際に食べるとその柔らかさとクセのない味は毎日の食卓に笑顔があふれること間違いなし。

だんだんファームのモットーは「人を幸せにする野菜づくり」。

家族全員で食べて幸せいっぱいな気分になってください!



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