つながるコラム「絆」 vol.23 安来市・みょうが

やすぎ地区本部

山陰で唯一の艶やかな、みょうが

安来市・みょうが

やすぎ地区本部 
湯浅克美さん

今回のピックアップはみょうが。安来市九重町でみょうがの生産に取り組む、湯浅克美さんを取材してきました。さっそく待ち合わせ場所のハウスに行くと、これまで取材してきた農家さんのハウスよりかなり大きい印象が。
湯浅さん「ハウスは連結している上、腰高なので大きく感じるかもしれません。中には長さ45メートルの栽培ベッドが並んでいます。さあ、どうぞ中に」と案内を受けハウスの中に入りました。

ハウスの中はまるでジャングル

中に入ると何やら観葉植物のドラセナのような、笹が密集しているような植物がぎっしり。てっきりその奥でみょうがを栽培してある場所があるのかなと思っていた取材班に、目の前の植物を湯浅さんが指差し、 湯浅さん「これがみょうがです」と一言。そうなんですか!みょうがはこんなに背高く葉が伸びる野菜だとは想像もしていませんでした。

湯浅さん「みょうがは地下に地下茎を伸ばす植物で、葉が付いている部分は正確には茎ではなく偽茎と呼ばれているもの。私たちが食べているみょうがは花穂の部分で、土から顔を出します。葉の部分は露地のみょうがより大きく育ち、最終的には3m以上になります」と培地の底に覆って あった遮光シートを開くと、そこにはみょうががたくさん顔を出していました。

高設で養液栽培



ハウスの中には栽培ベッドが14列並び、厚さ6センチ以上の培地にはぎっしりとみょうが植えられています。土の代わりに培地はココナッツを破砕して作ったヤシ殼など使い、そこに水を供給している菅が通って1日に必要な養液を水の中に注入する養液栽培方式。

湯浅さん「約半年かけて葉を成長させるとみょうが取れるようになり、その後4、5カ月かけて収穫します。」と10㎝以上に育ったみょうがをハサミで切り取り汚れを取り除いた後、3コ入り約50gをパック詰めにして近隣の市場に出荷。山陰地方では養液栽培でみょうがを生産しているのは湯浅さんだけだそうです。

エグ味が少ない、爽やかな苦味の湯浅産をご賞味あれ!

湯浅さん「私の作るみょうがは露地栽培のみょうがと比べて水々しくエグ味が少ないのが特徴です」とみょうがをハサミで切っていただくと、水分がポトポトと切った直後から滴りました。こだわって作ったツヤのある紅色のみょうがを、取材班はその場で実食。水々しいのはもちろん、クセになりそうなほんのりとした苦味が鼻にツーンと香り、食べやすく美味しいみょうがであることを実感!
島根県でみょうがを本格的に出荷しているのは今のところ湯浅さんのみ。島根県産イコール湯浅さんのみょうがなんです。

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