玉太り、甘さ十分　「多伎いちじく」出発

多伎いちじく生産部会は８月２３日、多伎町の多伎農産物集荷所で令和元年産の出発式を開催しました。同町の特産「多伎いちじく」の品種は、強い甘みが特徴の「蓬莱柿」。部会員８６人が１５．４ヘクタール（うちハウス１．０２ヘクタール）で栽培し、今年は生果５４トン、加工用７０トン、販売金額は７８００万円を計画しています。

　令和元年産は、４月の低温、５月の少雨の影響でやや遅れたものの、その後は順調に生育。昼夜の寒暖差が少なかったため着色が遅れ、平年よりやや遅い初出荷となりましたが、玉太りは順調で、食味の良いいちじくが出荷されています。

　式には生産者、行政、ＪＡ関係者ら約４０人が出席し、市場に向かうトラック便を送り出しました。立脇渉部会長は「高温で色づきはもう一つだったが、甘さは十分なおいしいイチジクができている。多くの皆さんに食べてもらいたい」と話す。

　「多伎いちじく」の栽培面積は高齢化等で減少傾向ですが、来年３月にはＪＡが同町にイチジクのリース団地を完成させ、Ｉターンなどで２人が新規で栽培を始める予定です。