ベランダでも育てられる みんなのコンテナ菜園(ハツカダイコン)

2026年01月26日

ハツカダイコン(ラディッシュ)

栽培期間が短く手間いらず 色や形のバラエティーが豊富

 ハツカダイコンは、ダイコンの仲間で、ダイコン同様に原産地は中央アジアとされています。大きなダイコンが中国で発達したのに対して、ハツカダイコンはヨーロッパで発達して日本へやってきました。 
 名前の通り、根は驚異の速さで太り、最短で30日も満たず収穫できます。ただ原産地では冬は氷点下に、夏は30度以上になり乾くので、これら不良な季節は種や太らせた根の形で乗り切ります。そのため厳冬期と真夏は栽培できません。種まきから収穫までは、35~45日ほどですが、晩春と初秋まきは生育が早く25~30日、生育の遅い早春まきでも50~60日ほどです。
 さまざまな形や色の品種があるのも特徴で見た目も楽しい野菜です。根長は根部が長い円錐形の品種でも12cmほどなので5L程度の小型プランターで十分栽培できます。

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▲「さくらんぼ」きれいな球形で、濃い赤色の最短25日ほどで収穫できる早生品種

【基本情報】

●分類:アブラナ科ダイコン属
●原産地:中央アジア(諸説あり)
●発芽適温(地温):15~25度
●生育適温(気温):15~20度
●日当たり:日なた  ●好適pH:5.5~6.5

【病害虫情報】

キスジノミハムシ:葉に小さな穴を多数開ける。種まき直後から目合い1mmほどの防虫ネットで防ぎ、成虫は捕殺する。
アブラムシ類:葉や茎に群生し汁を吸い、ウイルス病も媒介する。不織布や防虫ネットで予防し、発生したら早めに薬を散布する。

ハツカダイコンの栽培方法

※温暖地を基準に記事を作成しています。

1.種まき

 小型プランター(5L)へ、化成肥料(NPK各成分8-8-8)約28gを混ぜた土を入れる。8cm間隔で2列、深さ1.5~2cmのまき穴を株間が5cmになるようペットボトルのふたなどで開ける(写真1)。収穫する根の大きさは株間の広さによって変わるので、大きくしたい場合は株間を広くする。まき穴1カ所に種を4~5粒まき(写真2)、土をかけ手で押さえ、しっかり水やりする。日当たりの良い所で栽培し、徒長を防ぐ。
 種まき直後から防虫ネットのトンネルがけや不織布をべたがけして害虫防除に努める。また、晩秋から早春(10月中旬~3月上旬)の種まきは気温が低いので、支柱をして園芸用フィルムのトンネル(写真3)で保温して出芽や生育を促す。

【ポイント】
発芽適温で一斉に出芽させる。

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2.間引き

 出芽は3日ほど。子葉が開いた頃に間引きして1カ所3株に(写真4)、本葉2枚の頃(写真5)に1株に間引く。間引きの際に株がぐらつくならば、周りの土を寄せるか新たに足す。本葉が開いてからは気温の高い時期は30度以上にならないようにする。
 肥料は元肥のみで栽培するが、葉の色が薄いときは500倍程度に薄めた液肥を施す。

【ポイント】
間引きは適期に2回する。

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3.収穫

 本葉が5~8枚、根径が2~3cmになったら収穫する(写真6)。収穫に適した期間は7日ほどで、特に春や秋は3日ほどと短いので採り遅れに気を付ける。葉柄部分を折って断面に小さな穴が開いていると根にスが入っている※(写真7)。
※内部がスポンジ状にスカスカになっている状態のこと

【ポイント】
収穫は遅れずスが入る前に行う。

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栽培カレンダー

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出典等

出典:(株)日本農業新聞「JA広報通信」2月号

写真・文:園芸研究家●淡野一郎 写真©ICHIRO AWANO