のうさぎょうメモ ニンジンとラッカセイの栽培管理
ニンジン(セリ科) / 原産地 : アフガニスタン
栽培のポイント
- 冷涼な気候を好むが温度適応性は幅広い。耐寒性はあるが成長してからの夏の暑さには弱い。
- 土壌害虫はネコブ線虫の被害を受けやすく連作を避ける。
- 夏播きは雨の後をねらって播き、乾燥を防ぐためモミ殻などで被覆し発芽を良くする。初期の雑草は入念に抜き取る。
圃場準備と種まき
日当たりが良い畑を選び予め深く耕し 1 平方メートル当たり、堆肥 2 キロ、苦土石灰 120 グラムを土とよく混和する。堆肥は前作で十分施すか、早め に施し土と混和、塊があると枝根の原因となるので細かく砕土する。種まき 1 週間位前に有機化成肥料 200 グラムを施し畝幅 60 センチくらいの畝立てをす る。7 月上旬、播き溝を浅く切り均一に条播きする。覆土ごく薄く均一に行い種子が土と密着するよう鍬の背で鎮圧する。乾燥させないよう予め十分灌水をする。
間引きと追肥・土寄せ
1 回目は本葉 2 ~ 3 枚頃、株間 3 ~ 4 センチとし、葉が触れ合う程度に間引く。その後 2 ~ 3 回除草と合わせて行い、最終株間 10 ~ 12 センチにす る。追肥は間引き後に生育を見ながら行い中耕・土寄せを行う。土寄せはニンジンの方が露出すると変色し品質が低下するので、肩が隠れる程度に行う。夏の乾 燥期は順調な根の肥大をさせるため乾燥しないよう灌水する。
病害虫防除
線虫類が付きやすいので連作を避ける。又、乾燥する畑や堆肥の少ない畑で発生しやすいので予め改善しておき、土壌消毒剤による防除を行う。
収穫
播種後 110 ~ 120 日頃収穫するが、90 日頃から着色・肥大の良いものは間引き収穫が出来る。
ラッカセイ(マメ科) / 原産地は南米アンデス
栽培のポイント
- 日照が多く、高温の条件で良く育つ。寒冷地では不向き。
- 子房柄が伸びて地中で結実するので、重粘土・多湿地では避け排水の良い畑を選ぶ。
- 石灰分が不足すると空莢となりやすいので必ず石灰を施す。
- 梅雨明け後乾燥が続く場合は、10 日ごとに 2 ~ 3 回灌水する。
圃場準備と種まき
日当たりが良く、排水の良い畑を選び、予め深く耕し、子実の肥大には石灰が欠かせないので 1 ヶ月前に 1 平方メートル当たり、苦土石灰 150 グラム を土とよく混和する。種まき 1 週間位前に有機化成肥料 80 グラムを施し畝幅 70 ~ 80 センチの畝立てをする。7 月上旬、種子はサヤを割り、子実を取り出 し、一昼夜ほど水浸しする。種まきは畝の中心に播き溝を浅く切り 30 センチ間隔に 3 ~ 4 粒ずつ点播きする。覆土は 3 センチ位とし均一に行い種子が土と密着 するようにする。
間引きと追肥・土寄せ
間引きは本葉 2 枚頃、2 株程度に間引く。追肥は側枝が伸び始めた頃、カリ分の多い化成肥料を若干施し、根瘤菌が寄生し空中チッ素を固定する作用を するので少なめとする。チッ素が多いとつるぼけ状態となり、着莢が不良となるので注意する。土寄せは草丈が 30 ~ 40 センチに伸びた頃、株元付近に土寄せ する。開花後、子房柄が土中に入りやすくするため土寄せは入念に行う。
病害虫防除
斑点病が発生するので連作を避ける。又、コガネムシの幼虫には薬剤による防除を行う。
収穫
10 月中~下旬頃茎や葉が黄ばみ下葉が少し枯れ始め、莢の網目がはっきり肥大しきった頃収穫する。