のうさぎょうメモ タマネギとニンニクの栽培管理
タマネギ(ユリ科) / 原産地:中央アジア・地中海沿岸
栽培のポイント
- 冷涼な気候を好み寒さに強い、生育適温は 15 ℃前後である。
- 土質の適応性は広く、どんな土でも良く育つが、根は通気性を好み多湿に弱い反面乾燥は球の肥大を悪くするので適湿に保つ。土壌 pH は酸性に弱く pH6 ~ 6.5 が良い。
- 球の肥大は日長と温度が関係し、長日高温で肥大が促進されるが、大苗で一定期間低温に合うと花芽分化し、とう立ちし易い。
苗つくり
排水の良い畑を選び予め深く耕し 1 平方メートル当たり、堆肥 3 キロ、苦土石灰 120 グラムを土とよく混和し基肥は有機化成肥料 130 グラムを施し 畝立てする。種まきは 9 月中旬、播種量は 1 平方メートル当たり 0.5 ~ 0.6 ミリリットルを種が重ならないように 1 センチ間隔にばら播きし、0.5 センチ 程度均一に覆土する。もみがら又は敷きわらしをし潅水する。込み合っている所を間引きし、育苗 50 ~ 55 日で草丈 20 ~ 25 センチ、太さ 6 ~ 8 センチの丈 夫な苗を作る。
圃場準備
定植 2 週間位まで 1 平方メートル当たり、堆肥 3 キロ、苦土石灰 120 グラムを予め土とよく混和し基肥は有機化成肥料 150 グラムを施し、畝幅 80 ~ 100 センチ位の畝立て、排水の悪い畑は高畝とする。11 月上旬~中旬、条間 12 センチ、株間 9 センチ間隔に深植えしないよう定植する。
除草と追肥
タマネギは雑草に弱くこまめに除草しないと品質の良いものができない。生育期間が本葉 2 枚程度までは乾燥させないよう適時潅水する。長いので肥料切れさせないよう 3 月下旬までに 2 ~ 3 回に分けて行う。特に厳寒期の肥料切れはとう立ちを助長する。
病害虫防除
特にべと病が秋や春先に多発するので早めに見つけ薬剤による防除を行う。
又、乾燥した土壌に発生が多いタマネギバエが付きやすいので見つけ次第薬剤による防除を行う。
収穫
葉茎が 6 割程度倒伏したら、天気の良い日を選び収穫し乾燥させ貯蔵する。
肥大の進んだものから順次収穫し利用すると良い。
ニンニク(ユリ科) / 原産地:中央アジア
栽培のポイント
- 冷涼な気候を好み、暑さには弱く夏に枯れて休眠に入る。
- 春にとう立ちして花は咲くが結実しないので繁殖は分球による。
- 若いとう (花茎) は収穫して茎ニンニクとして利用できる。
種球の準備
植え付ける前二分球をばらし病斑のあるものを除く。
ニンニク 1 球から 6 ~ 10 個分球できる。
圃場準備と植付け
定植 2 週間位まで 1 平方メートル当たり、堆肥 2 キロ、苦土石灰 150 グラムを予め土とよく混和し基肥は有機化成肥料 150 グラムを施し、畝幅 90 ~ 100 センチ位の畝立て、排水の悪い畑は高畝とする。9 月中旬、条間 30 センチ、株間 18 センチ間隔に植付け 5 ~ 6 センチに覆土する。
中耕・除草と追肥
10 月、12 月、春先の 3 回程度除草を兼ねて中耕・追肥する。
花蕾摘み
春になると、とう立ちするので球の肥大を良くするため早めに摘み取る。
柔らかい蕾は茎ニンニクとして炒めて料理に利用できる。
収穫
茎葉が 3 分の 2 程度枯れてきた頃が収穫の目安で、抜き取ったら根を切り通風の良いところに吊るし干す。