JA統合10年記念誌デジタルブック
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53石 川 だんだん作りたいという人が出てるし、東京の中学校で有機米を食べるらしいけど物がないから島根で頑張ってやってほしいと言われています。鳥屋尾 10年目を迎える中でJAの取り組みについて印象に残ったことや気づいたことはありますか。古 川 難しいところもあるでしょうが、地区本部間の繋がりがまだ見えないと思います。東西長いので移動コストの点から近隣の地区本部でブロック的に取り組みを進めたらどうでしょう。分でしたり近所に作ってもらった苗を植えるか、減農薬の苗を買って無農薬で育てるということをやってます。    今、島根おおちで野菜を含めた育苗施設を作っていまして、できた作物を斐川にある多目的倉庫の方で一括まとめられないかと考えています。    それと、米粉を何とかしようと思っていまして、理由の一つは食料問題。    戦争などで小麦がドンと高くなりました。自分で賄えるものはそうすることが食料安保かなと。    今「笑みたわわ」という専用品種を作ってますが、転作でほぼ主食米ぐらいの収益になるわけで、今いろいろ始めています。    米粉専用のセンターと加工施設を全農で作ってくれると、JAは作ることと運ぶことに専念できるのでそれを進めてもらいたいと思っています。    隠岐が一つになって隠岐ブランドを立ち上げたり、東中西それぞれ近い山陽方面へ高速道で行けるので、販路拡大できるでしょう。    あとは食農教育です。今は小学生中心ですが、中学・高校で授業の一つとして組み込んでいただけたら進学・就職の選択肢の中に農業が上がってくるかなと。いい生産者は講習もできるだろうし、先進技術の見学や、有機に魅力を感じる生徒もいると思います。きっかけ作りっていうのをしっかりやっていきたいなと思います。    ただ、若いJA職員が少なくなった    僕らは農業をしながら消費者に農業の魅力を伝え、後世につないでいくことがJAへの貢献だと思いますが、それを組織としてやってくれる職員の方が少なくなってくると、非常に寂しいなと思います。福 間 石見銀山管内では振興作物で今アスパラガスに力を入れています。そこにIターンやUターンの人が県の制度を使って就農してるというのは非常に良い活動だと思っています。石 川 大きい農協も小さい農協もまとめる手法として統合したわけですが、10年経ってみると、いろんな面で課題も見えてきました。そういう課題への対応について検討の場を作る準備をしているところです。と思います。JAへの期待

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