471.引き続く資材価格高騰と対策 長く続くコロナ禍と低金利に伴う円安によって、飼料をはじめとする生産資材価格の高騰は、農業経営にますます大きくのしかかっており、さらなる農家支援が不可欠となった。 その対策としてJAしまねでは、全国に先駆けて、飼料・肥料高騰支援対策(1億5千万円)、酪農経営緊急支援事業(13百万円)を措置するとともに、営農担当者による国の肥料価格高騰対策事業の申請支援を行った。2.盤石な経営基盤の確立へ 令和2年度から3年間を集中改革期間として、営農経済事業改革に取り組み、米穀販売の本店への集約、広域玉葱調製保管施設の建設、農機事業の県域会社化などにより、12億円の収支改善が実現した。 この結果に安心することなく、石川組合長体制の2期目では、さらなる改革への取り組みとして、事業の専門性・継続性を目的とした「自動車燃料事業の県域会社化検討プロジェクト」、利用者の利便性向上のための「HC(ホームセンター)連携検討プロジェクト」、地域農業の持続性を高めるための挑戦として「しまねの米粉・有機農業検討プロジェクト」を立ち上げ、10年先を見据えた「攻めの経営改革」に取り組むこととした。 一方、信用・共済事業収益の悪化や、物価の高騰等で厳しい経営が続くなか、店舗運営コストの削減は必要不可欠である。 そのため、金融機関標準の店舗事務の効率化、不祥事抑制や顧客利便性の向上が可能となる、「営業店システム」を令和6(2024)年4月に導入し、システム面の改革も行った。 そのほか、収支改善が見込み難い、福祉事業の廃止に踏み切るなど、様々な「身を切る改革」の断行によって、組合員への還元につなげた。 農業振興の取り組みとして、令和4年度は、この年の6月に決定した、「第3次農業戦略実践3カ年営農計画」の実践に着手した。 特に「園芸振興」、「担い手確保・育成」、「営農指導・経営指導を通じた農業者の所得増大」、「農業生産の拡大」の実現のための重点的な取り組みを継続している。 また、島根県との共同宣言締結による「農業産出額100億円増」、「JA取扱高411億円」の達成に向けての正念場と位置づけ、新たに整備した各施設の有効活用はもとより、マンパワーによるソフト事業の積極的展開が肝要とされている。 前述の玉葱調製保管施設は統合後初の広域施設として稼働を始め、一括集約による出荷、冷蔵保管機能によって有利販売につながることもあり、令和3年度の販売実績86,800千円を令和6年度には約3倍の255百万円とすることを計画している。3.第3次営農計画の実践
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