JA統合10年記念誌デジタルブック
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26う時代になろうと堅持していかないと組合員の思いとずれて来るんではないかと思います。 いろいろ言いましたが、11地区本部がお互いに助け合いの精神でいろんな議論をして来たわけでございまして、まあいいスタートを切ったというふうには思っております。(インタビュアー) 統合協議から新JAの黎明期で特に重視された点について思いを語っていただきました。ほかの面ではいかがでしょう?◆統合メリットの発揮◆(萬代氏) 農業振興の面ではいろいろ攻撃的に物事をやっていただいているわけですから、そういう面でのメリットというのは当然あるし、合併効果はあると思っております。そういうことをやることによって必要経費の削減にはずいぶん役立っていると思っていますよ。 それは一般管理費でも大変な違いで、合併前に比べると役員の数も何分の一にも減ってるしそれは合併のおかげですよ。 農業振興の面では連携プレーができてよかったという話はあります。もともとそれをやるために合併したものだけど、金融共済、それから生産指導なんかにしても、ある程度やりやすくなってきてるんじゃないですか。合併していなかったら大変だと思いますよ。内容がいい地区本部の利益は大半を全体のメリットとしていて、一部を地元に還元しているので、それだけ見ても合併メリットはあっているわけだから。 さらに、最初に言った、地区本部で切磋琢磨するような仕組みを作ってそこで頑張ってもらうような仕掛けをしていかないといけないと思いますよ。 合併議論のなかで、将来JAの空白地帯が出るのではないかとの意見もあったけど、そういう面ではいい時に発想しました。いろいろ反対意見もあったけども、意見がまとまってひとつになったということは大変に喜ばしいことですよね。◆組合論で危機打開◆ それと、農協という組織がどういう組織なのか、一般論を教えるところが減ってきています。 農協は県内では一流企業の一つだというふうに私は思っておりまして、そういう意味では勇気と自信と誇りを持って頑張ってもらいたい。 戦争がはじまったり予想外の厳しい環境ではありますけれども、この時期を頑張っていけば必ず明るいものがあると思うし、農協の使命を推し進めて行けば、立派な職場として存続できると思っております。 言うまでもなくこの組合制度の理解を得て、地域としてさらなる飛躍のために、輪を広げながら大きくなって、職場としては非常にやりがいのある環境ができるんじゃないかというふうに思っておりますので、まあ頑張ってもらいたいと言うことなんです。◆今こそ農政運動を◆ 要望になるけれども、国策としてもう少し農業を大切にするという運動を進めてほしいと思っております。 新世紀JA研究会でもお願いをしているところですが、農林水産大臣をはじめ今の国の体制が非常に良いんですよ。農業の大切さ、食糧の大切さ、そういうものを承知頂いている方々がいらっしゃるので、しっかり基礎を作ってもらうというようなことを役職員あげて運動すれば、農協という組織の存在意義があるんじゃないかというふうに思っておりますけれどもね。 農協批判、そういうものも結構あるわけですが、改革するためにはやむを得ない。避けて通れない道だというふうにも理解しておりますので今少し頑張っていただきたいと言うのが、わたくしの思いでございます。(インタビュアー)ありがとうございました。

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