JA統合10年記念誌デジタルブック
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16統合協議の中心的役割を果たされた皆様から、当時の苦労話をお寄せいただいた(一部抜粋)。 合併推進すべきと判断したのは、人口減少の予測があり、JAがしっかりしないと集落が消滅してしまうのでは、という危惧があった。 また、11の農協が一緒になることは簡単にはまとまらないと想定していたことから、合併によるデメリットの部分をどうやって解消することができるか、組合員の意見が通らなくなるのでは、合理化で支店がなくなるのでは、環境の良い農協にメリットがあるのか、等々が課題であった。 そこで「島根方式」ともいうべき地区本部制のもとでの損益管理を行い、収益を出した地区本部は業績還元を行うとともに、相互に切磋琢磨していくという考え方を取り入れた。 これにより、各地区本部が努力し、地域に無くてはならないJAを目指すこととした。 97%の総代の皆さんに賛同いただき発足したJAしまねだが、当初の精神を継承しながら、合併して良かったといっていただけるJAを目指してもらいたい。 苦労した点は、1JAとなることを組合員や理事会はもとより、行政への説明に神経を使った。また、事業部制か地区本部制か、県連と統合JAとの関連・あり方も課題であった。さらに、本店の所在地や財務調整にも苦労した。 これらは、当時の筆頭理事中心に事前説明や地区別総代会・部会等へ説明し、理解を求めた。 また、地域を大切に、地区で責任をもって事業展開するべきであるとの考えのもと、地区本部制でスタートした。 全ての面で、侃々諤々の議論を重ねながら関係者一同が納得できたのではないか。旧JA組合長の皆様の声

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