出雲地区本部

スーパーブロッコリー「出雲フォルテ」出荷始まる

2019年12月03日

 島根県のJAしまね出雲地区本部管内で、機能性成分を高含有する新品種のスーパーブロッコリーの出荷が11月下旬から始まりました。抗酸化作用、解毒作用があるといわれる「スルフォラファン」の含有量が従来のブロッコリーの2.5~3倍(収穫時)で、「出雲フォルテ(商標出願中)」の名称で販売し、健康志向の高まりに合わせた新しい付加価値作物として差別化を図ります。

  「出雲フォルテ」は海外の種苗会社とライセンス契約した「ベネフォルテ」種。交雑品種(F1)で、国内では他に流通していません。

 栽培するのは、独自ブランド「かあちゃんブロッコリー」が高い評価を得ている同JA出雲ブロッコリー部会。同地区本部が有志を募り、20人が60アールで栽培を始めました。今シーズンは1月中旬頃までで1万~1万5千個の出荷を見込み、従来品種の平均単価より5割程度高値で取引しています。通常より種代がかかるほか、わき芽が出やすいなど栽培管理も難しいブロッコリーですが、差別販売により所得向上につなげていきます。

 今年度は、京阪神地域を中心に店舗を展開する(株)いかりスーパーマーケットを主体に販売しています。地元では同地区本部が運営する生活購買店舗ラピタで取扱います。

 同地区本部は中山間地域の多い出雲地区で農業を維持・発展させるための新しい作物として機能性農産物に着目。平成29年12月に機能性農産物推進プロジェクトを立ち上げ、島根県農業技術センター、島根大学の協力を得て研究・開発・普及等に取り組んでいます。

 同地区本部の坂本満営農部長は「健康志向ブームが定着・拡大する中、JA組合員からも機能性農産物を作りたいという声が多い。組合員とJAで一緒になって地域を盛り上げたい」と意気込みを話しました。

 現在ブロッコリーのほか、ショウガ、クレソン、エゴマなどでも研究を進めており、消費者の健康・美容等への思いやりを込めた「出雲おもいやり野菜」としてシリーズ化する計画です。

ブロッコリー②.JPGブロッコリー①.JPG