つながるコラム「絆」 vol.9 隠岐・西ノ島の和牛

隠岐どうぜん地区本部

放牧で育む、強健な肉用子牛

隠岐・西ノ島の
和牛繁殖

隠岐どうぜん地区本部 
若松さん

隠岐島・島前の西ノ島町。
大山・隠岐国立公園を構成する、なんとも雄大で美しい自然景観を持つ島の一つで、漁業・観光と並んで牛馬の畜産が基幹産業。島全体に広大な公共牧野があり、放牧による肉用牛馬の生産が行われている。

今回の取材は、牛の繁殖経営する若松さんの牧場を取材してきました。

若松さんはサラリーマンを経て約15年前にUターンし、両親が営んでいた畜産経営に従事。JAしまね隠岐どうぜん地区本部の方に協力して頂き、フェリー乗り場から車で約20分、細い山道を移動した山間部にある若松さんの牛舎を訪ねました。車道が牧野の中を通ることもあり、さっそく大きな牛達が車道の脇でお出迎え。牛舎の周りを囲む山々がまさに放牧している場所で、びっくり!

イメージと違い、かなりの傾斜がある、そこはまさに山林。
こんな場所で牛が放し飼いにしてあるとは想像もしていませんでした。

若松さん「草を食べながら、山間部の傾斜もなんなく移動しているので、運動量も多く、
骨太で健康な牛が育つんですよ」
放牧と言われると、平な草地をイメージしますが、なるほど、確かにこの山林のような場所で育つ牛は足腰が強くなるわけだと納得しました。

クラクションで牛を呼ぶ

若松さんはこのような公共牧野の2カ所で40頭の繁殖用の雌牛を飼育。子供を生ませて、その子牛を全国各地に出荷している。若松さん「毎日山を回って全頭の牛の健康状態をチェックしています。朝夕に飼料をあげる時には、私の車の音・クラクションの音で、牛達は集まってくるんですよ。」

話をお伺いすると、若松さんの車の音にしか反応しないといい、それぞれの畜産農家さんが自家用車のクラクションで、自分の牛を呼び戻すことができるという。
牛は神経質な動物で、若松さんと飼育する40頭のキズナはしっかりと結ばれている。

40頭もの管理をするのは大変ではないですかと聞いたところ若松さん「放牧することで飼育時間が短くできるので、たくさん飼うことができます。また、生産コストを抑えることができるので、その分1頭の質を高めることができます」と、島という地理的な環境を生かした放牧にはメリットが多い。

ただ、取材当日は雨天で、雨が降る時は風邪を引かないように、子牛は牛舎で管理。飼育時間が短いとはいえ、そこは生き物。牛舎の徹底した清掃はじめ、牧草の準備などやることはたくさん。

年中無休で牛とともに暮らしている若松さん「遊休時間にこれまで渡船業も営んでいましたが、和牛需要の増加を見込み、今年から畜産一本で専業になります。牛舎を増築し、20頭増やす計画です」と今後の予定を説明してくださいました。

将来性抜群の隠岐の和牛

放牧による隠岐の子牛は、理想ともいえる環境で元気いっぱいに育つのが間近で見てよく分かります!しっかりと大きく育ち肉質も最高と、市場での評価も高く、誰もが聞いたことのある全国の有名な和牛肉の産地などに出荷。

若松さん「A5の中でも最高のランクが出たよ、と連絡もらうと嬉しい限りです。今後も最高の肉質に育つ子牛を出し続けていきたいです」

皆さんが人生で一番美味しいと感じる霜降り、口の中でとろけるような柔らかさの牛肉、それは生まれが隠岐・西ノ島の子牛かもしれません!

※取材当日はあいにくの土砂降り。放牧の様子を写真に収めることができず、残念でした。
(2016年6月)

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