つながるコラム「絆」 vol.6 奥出雲の蕎麦

雲南地区本部

蕎麦と暮らす、楽園集落。奥出雲の木屋谷

しっかり熟成・
風味豊かな蕎麦

雲南地区本部 
農事組合法人こまきのみなさん

訪れたのは仁多郡奥出雲町小馬木の木屋谷(こやんたに)という小さな集落。
奥出雲町の南西の横田地域で、斐伊川の源流部となる、標高500~750mの中国山地の屋根に位置、古き良き日本の農村風景が広がり、新緑が生い茂る春、夏は涼しく、秋には原色の紅葉、厳しい冬など、四季折々の変化に富んだ自然豊かな場所だ。
この一帯では、全国的に有名な仁多米に加え、蕎麦栽培も盛んで、収穫した蕎麦はJAしまねに出荷されるほか、地元でのイベントやお祭りで販売、挽きたて・打ちたての蕎麦を地元の人々が振る舞ったりをするという。

この地域は標高が高いため昼夜の寒暖差が大きく、加えて生活排水が一切入らない山からの透き通る綺麗な谷水を使用するため、蕎麦の実がしっかり熟成、風味豊かな蕎麦が収穫できる。

標高550m付近にある「農事組合法人・こまき」。ここでは14戸が組合員となり、約4haの農地で蕎麦を栽培。7月終わり頃から10月までの約2ヶ月間で、蕎麦の実を収穫する。

組合長の原田さんは「蕎麦は米に比べて面積あたりの収穫量が少ない。加えて天候に左右されるけん、量はおべー(驚く)ほど穫れらんよー」と蕎麦は収量が不安定で、大雨や蕎麦の花を受粉するためのミツバチの機嫌や体調で実付きが変わる点など、苦労も耐えないことを教えてくださいました。ただ、組合員の方々は「木屋谷の集落は、皆、のどかで人が良いけん、みんなで助け合って、蕎麦づくりをやってますわ」と明るい笑顔で答えてくれた。

木屋谷では、蕎麦オーナー制度があり、種蒔きから刈り取り、収穫まで体験でき、新蕎麦を持ち帰ることはもちろん、作業時に、蕎麦打ちなどのイベントも開催されるそうで、遠くは兵庫県から足を運ぶオーナーもいるほど!
収穫から粉ひき、蕎麦打ちまで1つの集落で完結できる、蕎麦好きな人にはたまらない、まさに楽園といえる蕎麦処だ。

交流活動も盛んで、広島市の公民館などと連携して小学生の農業体験なども実施。毎年時期になると蕎麦畑の近くで、子どもたちの歓声が農地に鳴り響くそうだ。

新蕎麦の打ちたてを
いただく!

取材当日、新蕎麦の挽き立て、打ち立てという、なんともプレミアムで滅多に経験できない割子蕎麦を食べさせてくださいました!

出雲地方の蕎麦の特徴である殻も混じっているので、所どころに黒い斑点があり、収穫したての蕎麦だけあって、なんとも神々(こうごう)しく見える艶。

口に入れた瞬間に蕎麦の香りがふわーっと広がるほど、蕎麦の味を感じることができ、まさに絶品中の絶品。適度な粘りで爽やかな喉ごし、それでいて上品な風味。蕎麦の香りがプンプンする本物の蕎麦を初めて食べた、とショックを受けるほど、美味しい蕎麦でした!

原田組合長をはじめ地元の人々は「蕎麦作りはもちろん、蕎麦のイベントも地元で開催し集落の全員でやっとるよ。集落全体が家族のようなもんだわ。」と話してくれた。農事組合法人は全国にたくさん存在するが、ここまで団結して行事を開催し、また皆さんの表情が明るく豊かな場所は珍しいかもしれない。

便利さや物に溢れた現代の生活に染まってしまった昨今、蕎麦と暮らすのどかな木屋谷に行くと、農業をとおして地域の人々がのどかに明るく、元気に暮らしているのを見ると、なぜか穏やかで幸せな気分になった。

みなさんも蕎麦を味わうばかりでなく、一度産地の奥出雲に足を運んでみては。(2015年12月)

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